TOPPERS/ASPのビルドからデバッグまで~概要


ここでは、TOPPERS/ASPカーネルのビルドからデバッグまでの手順を説明し、開発環境の構築を目標としています。

これは、以下の流れで行われます。


1.GNUツールチェーンの導入

2.Cygwinの導入

3.サンプルプロジェクトのビルド

4.OpenOCDの導入

5.Eclipseの導入

6.サンプルプロジェクトのデバッグ


GNUツールチェーンの導入」では、TOPPERSをビルドする上で必要なコンパイラや、その他のツールのインストールと設定を説明します。


Cygwinの導入」では、Windows上に仮想UNIX環境を構築し、GNUツールチェーンを動作させる環境の構築を説明します。


サンプルプロジェクトのビルド」では、動作テストを兼ねて、ここまで構築した開発環境で一度TOPPERSのサンプルプログラムをビルドします。


ビルドしたバイナリを「NUCLEO-F401RE STM32 Nucleo-64」開発ボード(以下、「ターゲット」)に転送、書き込み、およびデバッグするためには、デバッガを使用する必要があります。

今回は、デバッガとして「OpenOCD」を使用します。

OpenOCDの導入」では、このOpenOCDの取得とビルドをCygwin上で行う方法を説明します。


NUCLEO-F401RE STM32 Nucleo-64
NUCLEO-F401RE STM32 Nucleo-64


コーディングやデバッグを快適に行うためにはIDE(統合開発環境)が必要です。

Eclipseの導入」では、オープンソースのIDEであるEclipseのインストールと、TOPPERSサンプルプロジェクトの登録方法を説明します。


最後に、ここまで構築した開発環境を使用して、ターゲットにTOPPERSサンプルプロジェクトを転送および書き込みを行い、それをデバッグする方法を「サンプルプロジェクトのデバッグ」で説明します。


TOPPERS(プロジェクト)とは?

簡単に言えば、組込みシステム技術と産業の振興を図ることを目的としたNPO法人です。

詳しくは、こちらを参照してください。


TOPPERS/ASPカーネルとは?

簡単に言えば、TOPPERSプロジェクトが開発したμITRON4.0仕様のリアルタイムOSです。

詳しくは、こちらを参照してください。


ターゲットについて

この例では、「NUCLEO-F401RE STM32 Nucleo-64」開発ボードを使用しますが、他のSTM32系の評価ボードでも概ね同様の手順でTOPPERS/ASPカーネルを動かすことができます。

この型番の開発ボードが一番入手がし易いと思います。

(2022年8月現在、秋月電子さんで2,200円)

お金が掛かるのはこれだけです。


<「TOPPERS/ASPのビルドからデバッグまで~GNUツールチェーンの導入」に続く>

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